
デュオ・アルスター
マンドリンの児嶋絢子さんと私のギターの師匠槐智明さんのデュオです。
このお二方の素晴らしい演奏が、響きの良いホールでたった500円で聞ける!!!
お得で幸せです。
コンサート開始前の舞台には

本日使用されるギターがおいてあります。

故水原洋さんの19世紀スタイルギターと19世紀スパニッシュギターのペルフォーモ1843
このペルフォーモは1901年に日本に初めて上陸したスパニッシュギターです。
世界中でも現存するペルフォーモはそれほど数は多くないです。
この貴重なギターの音が聞けるコンサートでもあります。

パンフレットの楽器解説。
簡素だあ。
本日のプログラム

前半は現代の楽器で
Balltraume / W.アルトフ
マズルカコンチェルト / C.ムニエル
タンゴの歴史より、酒場・カフェ・ナイトクラブ / A.ピアソラ
現代の楽器と言ってもマンドリンは20世紀初頭のマンドリン。
アトルフとムニエルはマンドリンの曲。
素晴らしいアンサンブル。
これぞクラシック音楽の室内楽って演奏。
たまらなく良いです。
タンゴの歴史の「酒場」はマンドリンにとっても超難曲。
児嶋さんの超絶テクニックで見事な演奏。
「カフェ」は今まで聞いたこの曲の演奏の中で、もっとも美しい演奏でした。
「ナイトクラブ」はひたすらダークで格好良い演奏。
槐先生のセンスの良さが光ります。
凄いなあ。
後半は18世紀のヴィナッチャ4コースマンドリンとペルフーモと水原洋さんの19世紀スタイルギター
マンドリン協奏曲より第一楽章 / A.ヴィヴァルディ
ギターソロで
ラグリマ、アデリータ / F.タレガ
ここまでがペルフォーモを使用した演奏。
当たり前ですが、18世紀ヴィナッチェもペルフーモも音色が素晴らしい。
ペルフォーモは以前ルーテル市ヶ谷で聞いた時よりも、弾き込まれて、弦の設定を変えて良く鳴っていました。
低音の響きが美しく荘厳です。
ソナタop.5-8 / A.コレルリ
マンドリンと通奏低音の為のシンフォニア / N.ロマルディ
この2曲は水原19世紀スタイル使用。
水原さんの19世紀スタイルギターは高音は心地良い音で大きな音で良く鳴っています。
高音だけなら、水原さんの19世紀スタイルの方が、アンサンブルのバランスは良いかも?
ただ、アンサンブルになると低音がほとんど聞こえてこない。
室内楽として聞くと、ペルフォーモの時の方が低音が良く響いて、音楽の骨格がしっかりと聞こえてくる気がします。
久しぶりに聞いたデュオ・アルスターのコンサート。
素晴らしい音と音楽を堪能しました。